このアプリは,視覚障がい者が外出時に身に付ける衣類の色と模様を自分自身で選べることを目的として作成されています.
照明が異なる環境で正しい色認識を行うためには,色の補正が必要です.その方法は基準となる色(参照用色票:以下リファレンスという)を撮影対象と一緒に写して補正する方法があります.しかし,リファレンスを用いることは,視覚障がい者がアプリを用いるときに大変不便です.そこで,リファレンスが無くても正しい色認識が実現することを目指して,独自の色補正方法を採用してこのアプリを作成しました.そのため,撮影方法に一定の制約があり,以下の手順で衣服を撮影してください.
撮影手順
ver 1.90以降
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- 室内で衣服を撮影する.晴天の日の昼間は室内のカーテンを閉める.照明はつけておいてもよい.
- 衣服をハンガーに吊るし壁などにかける.
- 衣服の色調べアプリのアイコンをタップしてアプリ起動.
- iPhone と衣服を,手探りで40 cm程度離して,衣服の中央部にiPhone のカメラを向ける.(40 cmの目安は大人の手の指先からひじぐらいまでの長さ)
- 画面下部の「調べる」ボタンをタップする.
- 音声と文字で色と模様が出力される.
ver 1.80以前
- 室内で衣服を撮影する.晴天の日の昼間は室内のカーテンを閉める.照明はつけておいてもよい.
- 衣服をハンガーに吊るし壁などにかける.
- 衣服の色調べアプリのアイコンをタップする.画面下部の「調べるボタン」をタップする.
- iPhone と衣服を,手探りで40 cm程度離して,衣服の中央部にiPhone のカメラを向ける.(40 cmの目安は大人の手の指先からひじぐらいまでの長さ)
- 画面下部の「シャッター」をタップする.
- 画面下部右側の「写真を使用ボタン」をタップする.
取り直しは左側の「再撮影ボタン」をタップする.
- 音声と文字で色と模様が出力される.出力内容はこちら.
留意点
- 目の見えない人が使用するときは,iPhone の設定でVoiceOver機能をオンにしておく.設定,一般,アクセシビリティー,VoiceOver の順にたどり,オンにする.上記説明で「タップ」とある部分はダブルタップが必要.VoiceOver機能のオン・オフを簡単に切り替えるには,iPhoneのホームボタンを素早く3回押す.
- VoiceOver機能による音声案内以外に,アプリ独自の音声出力が行われる.この音声を有効にするには,iPhoneのマナーモードを解除する必要がある.
- ダブルタップの要領.タップでボタンの名前が読み上げられ,そのボタンが選択できる.さらにダブルタップして実行する.
- 衣服の測定処理範囲は,一辺が18 cm の正方形である.靴下やネクタイなど,この範囲より小さいものを撮影する場合は,背景が画像に写り,その部分の色と模様も出力されることを考慮されたい.
- フラッシュ光を照明に用いるため,光沢のある衣服を撮影すると,反射光が強くなり,白っぽく認識されることがある.
- 暗い色の衣服を撮影するときは,ハンカチなど白い衣類をポケットに差し込むなどして一緒に撮影することが望ましい.これは,iPhoneの自動調整機能を正しく動作させるための一手段である.明るい色でこれを行っても,影響は少ない.
- iPhone対応環境 (2016.2.15 Ver. 1.0.1)
推奨対応機種 iPhone4S, iPhone5S, iPhone6, iPhone6S.これらの機種については,正しい色を認識するための補正係数を実験によって個別に求め設定している.4S以降のその他のiPhone機種でも動作するが,色の認識精度が低くなる場合もあると考えられる. - 対応OS iOS10 以降. Ver 1.80以前はiOS7.
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