このアプリは,視覚障がいのある人が,色を音で「見る」ことをコンセプトにしています.写真の画面を指で触れることによって,写っているものの形,濃淡,色を,この順に,音声とサウンドで認識します.
目の前の様子を知りたいとき,写真を撮影します.また,アルバムから写真を選んで使用できます.
2018.10.23 Masao MIYAKE
使用方法
1.写真決定
カメラボタンで撮影,または,アルバムボタンで写真を選ぶ.
2.線画
線の種類は,太い線と細い線の2種類がある. 画面をタッチすると,その部分が,太い線の場合,音声で太い線,サウンドでドン,と応える.細い線の場合,音声で細い線,サウンドでパン,と答える.音がない場所は線がない.ゆっくりなぞると,サウンドのみになる.タッチのとき,長押しすると面の情報を答える.指の周りの正方形領域(一辺が1.5センチ程度)に「線が多い」,「線がある」,「線がない」のいずれかを音声で応答する. この画面で,形を認識する.左下の「次へ」ボタンをタップすると,音がして,濃淡画像になる.
3.濃淡画像
濃淡の種類は,白,明るいグレー,グレー,暗いグレー,黒,の5種類とする.
画面をタッチすると,打楽器の音で,白はコン,明るいグレーはトン,グレーはパシッ,暗いグレーはバシッ,黒はドン,と,濃淡の種類を音声とサウンドで答える.ゆっくりなぞると,サウンドのみになる.タッチのとき,長押しすると面の情報がわかる.指の周りの正方形領域(一辺が1.5センチ程度)に含まれる濃淡と割合を答える.割合は全体を10としているが,四捨五入などの処理のために合計は10とならないことがある.この画面で写真の明暗の変化を認識する.左下の「次へ」ボタンをタップするとカラー写真となる.
4.カラー写真
色の種類は,有彩色は,赤,黄赤,黄,黄緑,緑,青緑,青,紫,そして茶と,ベージュの10種類とする.
無彩色は白,グレー,黒の3種類. 画面をタッチすると,色名を音声とサウンドで答える.ゆっくりなぞるとサウンドのみになる.
色の種類とサウンドとの対応は次の通り. オルガンの音で,ドは赤,レは黄赤,ミは黄,ファは黄緑,ソは緑,ラは青緑,シは青,高いドは紫 とドレミファソラシドの,1 オクターブで表現する.
茶はピアノの低いド,ベージュはピアノの低いシで, 白は打楽器で,コン,グレーはパシッ,黒はドンと音がする.
茶,ベージュ,白,グレー,黒以外は,色が明るいはトン,暗いはバシッ,の区別がある.
有彩色 | 音 |
明るい・暗い |
赤 | ド(オルガン) | あり |
黄赤 | レ(オルガン) | あり |
黄 | ミ(オルガン) | あり |
黄緑 | ファ(オルガン) | あり |
緑 | ソ(オルガン) | あり |
青緑 | ラ(オルガン) | あり |
青 | シ(オルガン) | あり |
紫 | ド(オルガン高い音) | あり |
茶 | ド(ピアノ低い音) | なし |
ベージュ | シ(ピアノ低い音) | なし |
無彩色 | 音 |
白 | コン(打楽器) |
グレー | パシッ(打楽器) |
黒 | ドン(打楽器) |
タッチのとき,長押しすると面の情報がわかる.指の周りの正方形領域(一辺が1.5センチ程度)に含まれる色の名前とその割合を答える.明るい暗いの区別はない.割合は全体を10としているが,四捨五入などの処理のために合計は10とならないことがある. 左下の「次へ」ボタンをタップすると,線画に戻る.
5.音で見るポイント
ポイント1.
線画で写っているものの形を認識し,濃淡画像で明暗の領域を識別します.そして,カラー写真で色の変化や色の領域を知ることにより,段階的に視覚を積み上げて事物を認識します.ただし,自然の風景など複雑な画像は,多数の線ができるので,線画では,形がわかりにくくなります.
ポイント2.
タッチで音声とサウンドとの関係をつかみ,ゆっくりなぞることで,サウンドの変化により,色の変化を感じ取ります.同じサウンドが続けば,同じ色の領域となります.色がわからなくなれば,また,タッチして音声を聞きます.
ポイント3.
タッチした分だけ,音声とサウンドが出ますので,今見ている部分と対応しなくなることがあります.ゆっくり写真を調べてください,
ポイント4.
見える人に写真の説明をしてもらいながら試すと,なお,いっそう写真を楽しめます.
6.今後のアプリの目標
視覚のない人に,色を感じてもらうことがこのアプリの目標です.実際に使った人のご意見を参考に,バージョンアップする予定です.「説明 ON, OFF」 ボタンを押すと表示される画面下部の「コンタクト」ボタンをタップして,ぜひあなたのご意見,ご感想をお送りください.
(このサイトの「コンタクト」ページからも送信できます)