色の表現
重度の視覚障がい者にとって,色の表現は簡潔な表現法が望ましいです.システムではトーンと色名で構成されるPCCS表色系*をもとに,トーンを7分類に統合し,基本色を12色としました.有彩色はトーンと基本色名で色を表現し,無彩色のグレーは,こい,うすい,(なし)の修飾語を付けます.白,黒は修飾語がありません.
有彩色 | 無彩色 | ||
トーン | 基本色 | 修飾語 | 基本色 |
あざやかな |
赤 |
こい |
グレー |
あかるい | うすい | ||
こい | (なし) | ||
うすい |
白 黒 |
||
くすんだ | |||
はいいろみの(灰色みの) | |||
くらい | |||
(なし) |
例.あざやかな赤,こい青,茶,ベージュ,こいグレー,グレー,白,黒・・
トーンの概念を図に示します.色は一般的な表色系では,明度,彩度,色相の3要素で表されます.トーンは明度と彩度を同時に表すもので,PCCS表色系では,トーンと基本色(色相名)で表現されます.
*PCCS表色系: 日本色研配色体系 (Practical Color Co-ordinate System) は、財団法人日本色彩研究所が、カラーハーモニーの問題をシステマティックに解決することを主な目的として開発し、1964年に発表したカラーシステム。
模様の表現
模様の分類は「縦縞」,「横縞」,「チェック」,「無地」,「その他の模様」です.その他の模様は不規則な絵柄,規則的な絵柄,文字柄などすべてを含みます.音声出力では単に「模様」と出力します.